2012年12月6日木曜日

主題統覚検査 TAT ; Thematic Apperception Test


概略

 モーガンとマレーによって考案された投影法の心理検査で、人間的な営み・体験を示す絵を被験者に示し、その絵から物語を語ってもらい、その物語の内容から被験者の欲求の体系を明らかにする投影法の性格検査。主題統覚検査と訳される。ロールシャッハ・テストと並んで最もよく知られた投影法検査であり、日本では戸川行男などによって人物や洋服、背景を日本人に親しめるように改められた日本語版が作成されている。分析方法は確立されているとは言い難いが、マレーの欲求=圧力分析法が有力。
幼児用TATとしてCAT、老人用TATとしてSATがある。

 
絵画図版は全31枚の中から一部を選択し、短時間に一度で済ませる。日常生活での光景が描かれた絵を1枚ずつ見せ、その登場人物の内面、そして過去・現在・未来について自由に物語を語ってもらい、内容を分析し、被検者のパーソナリティや欲求を探り出すという方法。どのカードもなんとなく暗く、淋しげで憂鬱な感じがするというのが全体的特徴。また児童用として、登場人物をすべて擬人化された動物に置き換えたCATがある。
 
マレーの欲求=圧力分析法のカテゴリー分類
 ・欲求 :「対人関係」「社会的達成」「官能的快楽」「自立・抵抗」「防衛的逃避」など
  ・圧力 :「社会的人間関係」「外的環境」「内的環境
 
CAT(Children's Apperception Test:児童用絵画統覚検査)10歳以下対象
SAT(Senior Apperception Test:高齢者用絵画統覚検査)65歳以上対象
 
定義
 
人間的な営み・体験を示す絵を被験者に示し、その絵から物語を語ってもらい、その物語の内容から被験者の欲求の体系を明らかにする投影法の性格検査。
 
提唱者
 
 マレー,H.A. (Murray,Henry A.)
 モーガン,C.D.(Morgan,C.D.)
 
 

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