2012年12月11日火曜日

文章完成法 sentence completion test ; SCT 


概略
 

文章完成法テスト(SCT)とは、「私は子どものころ…」というような文章の書き出しだけを示して、未完成な文章の後半を、自分が連想した通りに記入し文章を完成させる投影法の性格検査。文章完成法や文章完成テストとも言われる。文章理解と作文の能力がある児童以上に用いられる。書かれた内容には、自己概念や対人関係、家族関係などが投影されると考えられており、これらを通じて、クライエントの状態、パーソナリティを理解していく。性格の全体像をトータルで把握する目的で使用されることが多い。
SCTは、ロールシャッハ・テストのように無意識の深層ではなく、比較的浅い前意識レベルを明らかにする投影テストと位置づけられている。そのため、ロールシャッハ・テストと組み合わせて実施されることが望ましい。

 

SCTは、昭和30年に世に出て以来、企業、病院、学校など、様々な領域で広く用いられてきた。一般的に、成人用(156歳以上)、中学生用(1315歳)、小学生用(812歳)の3種類の検査が用意されている。成人用の場合、刺激文は、PartⅠ、PartⅡに分れ、各パート30項目の計60項目の刺激文が用意されている。

SCTは、特殊な技能や器機を必要とせず、集団にも実施できる長所をもつが、結果の解釈には専門的な知識と経験が必要である。また、ロールシャッハ・テストTATなどの他の投影法と比べ、実施が容易。他の心理検査とテストバッテリーを組むことも有効

形式的側面(字体、言葉使い等)、内容的側面(内容、感情、イメージ等)を分析し、知的側面、情緒的側面、社会的態度、自己評価等を診断する。



定義

 SCTとは、「子どものころ、私は」というような、未完成な文章(刺激文)の後半を、自分が連想した通りに記入し文章を完成させる投影法の性格検査。

 

提唱者

慶應義塾大学の佐野勝男槇田仁1950年代に開発。

 

長所

 集団に実施が可能(一度に沢山のデータを得られる)

 思考が容易

短所

 言語表出能力が必要

 検査者の熟練が必要

 深層心理は捉えるのは困難

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