概略
特に不安・恐怖の治療法としてウォルピによって開発された、行動療法の主要な治療技法のひとつで、エクスポージャーと逆制止法が合わさったもの。不適応行動を起こす不安が問題となる場合に用いられる。不安を引き起こす刺激に対し、筋弛緩反応(リラクセーション)と不安反応を拮抗させ、段階的に不安を低減させる方法。ウォルピは、「不安(恐怖・緊張)と相容れない反応を不安が生起している場面で引き起こすことが出来れば、その不安は低減し消失される」と説明した。
クライエントを、恐怖や不安症状の原因となる状況や刺激に段階的にさらすことで、不適応反応を消去する行動療法のひとつ。曝露法とも言う。
系統的脱感作法の実施手順
1段階目…
筋弛緩訓練(リラクセーション)。自律訓練法などの筋弛緩訓練を実施し、リラックス状態が築けるトレーニングを行う。
2段階目…
不安階層表の作成。面接や各種心理検査の情報から、クライエントが不安を感じる具体的な場面項目の情報を収集し、不安の強さの順に配列した「不安階層表」を作成する。
3段階目…
不安階層表に基づいて、不安の低い場面からイメージさせるとともに、逆行条件づけの手続きを繰り返すことにより、不安を低減させる。完全に不安が解消されたところで、順番に不安の強いものへと移行し、同様の手続きを繰り返す。
そうして不安段階表の最も強度の刺激までひとつひとつ段階的に患者に克服させていく。
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