2012年12月17日月曜日

フラッティング flooding


概略

 行動療法における古典的条件づけに基づく技法の一つで、クライエントが抱えている不安・恐怖に対し、その原因となる現実場面に直接曝す方法。 イメージを用いる場合と、現実場面を用いる方法がある。主に、不安神経症、恐怖症、強迫性の疾患に用いられることが多い。ただし今日では、いきなり強い不安・恐怖を喚起する刺激ではなく、弱いものから強いものへ段階的呈示する手法の法が効果的とされている。

これに似た方法として、『エクスポージャー』や『系統的脱感作』という行動療法が存在する。
これらの技法は弱い不安を生じる場面から順を追って、恐怖対象と少しずつ触れていくが、
フラッディングの技法では、いきなり極限の恐怖を体験させる点が大きく異なる。


特徴

 もっとも不安を感じる刺激状況にさらす。
 主に恐怖症・強迫性障害の治療に用いられる。
 被治療者が治療状況に耐えられるならば、もっとも有効な行動療法。
 想像上で行う場合はインプロージョンと呼ばれる。

注意点

 注意点は、エクスポージャー法と同様。

・実施前にインフォームドコンセントを十分に行い、その意義をクライエントに理解してもらうこと。
・被治療者の安全を確実に確保すること。
・被治療者が不安・恐怖の対象から逃げ出さないように完全に退路をたつこと。

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