2013年1月29日火曜日

ピグマリオン効果 pygmalion effect



概略

教師期待効果とも呼ばれる。
意識するか否かに関わらず、他者に対する期待が成就されるように機能すること。
ピグマリオンという名前は、ギリシア神話から取ったものである。
ローゼンタールジェイコブソンRosenthal, R. & Jacobson, L.)は、教師が児童・生徒に対して持っているいろいろな期待が、彼らの学習成績を左右することを実証した。
また、期待効果は、教師のその子供に対する行動を意識しないうちに変化させていることも明らかにされた。
実験者の存在が間接的に被験者に影響する実験者効果とも類似しており、批判者はピグマリオン効果を心理学用語でのバイアスである実験者効果の一種とする。
また、教師が期待しないことによって学習者の成績が下がることをゴーレム効果という。


提唱者
 ローゼンタール(Rosenthal,R.)


実験①
 1963年 ローゼンタールフォードによる実験
学生にネズミを使った迷路実験をさせ、ネズミを渡す際に
「よく訓練された利口な系統のネズミ」と「これは動きの鈍いのろまな系統のネズミ」と伝えた。
その2つのグループの間で実験結果に差異が見られ、前者の方が結果が良かった。
このことからローゼンタールは、情報を受け取った学生の期待度の違いが実験結果に影響が与えられたと考え、期待された他者の能力は向上する、という仮説をたてた。

実験②
 翌年(1964)、小学校でハーバード大学式学習能力開花期テストと名付けた知能テストを行った。
「このテストにより子どもの1年後の成績の伸びを予想できる」と学級担任に伝え、実際の成績とは別に無作為に割り当てられた生徒の名簿を見せて、その後の成績の伸張を調査した。
その結果、学級担任が期待をもった、名簿の児童の成績が向上した。


しかし、このピグマリオン効果への異論も数多く唱えられている。

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