2013年1月29日火曜日

実験者効果 experimenter effect



概略

実験者が意図せずに、被験者の行動に影響を及ぼす実験統制外の影響のこと。
心理学が哲学と決別し、科学たることを目指す際に自然科学の方法論(特に実験)が手本とされた。
しかし、その適用にあたり、実験対象が実験者と同じ人間であることに由来する問題が生じてきた。
それは、実験状況における実験者と被験者の意識・無意識レベルでの相互作用が、実験結果に予期せざるバイアスをもたらすということであった。
実験者効果は実験者自信に原因が求められるものであり、「Aという結果になれば望ましい」というような願望が知らぬうちに被験者の行動あるいは反応に影響を及ぼす。
ローゼンタールによる「教室内のピグマリオン効果」は多くの問題を投げかけるものであった。


実験者側の要因が加わることによって実験結果が歪められると、結果の妥当性が低くなる。
そのため、実験を計画・実施する際に十分な吟味が重要とされる。

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