2013年1月6日日曜日
演繹と帰納 deduction and induction
演繹
定められた論理規則に従って、前提命題から結論となる命題を導くこと。
演繹推理は、一般的法則を、個別的な事柄に適用して個別的知識を導き出す思考過程である。
正しい前提に基づいて、演繹推理の手続きで結果を得られたなら必ず正しい結論に達する。
そのため、導き出された結果は、強い説得力を持つ。
しかし、1つずつ順序立てて仮定していくため、理論が1つでも破綻したら、その先にある結論へは絶対にたどり着けないという欠点がある。
演繹推理には、一つの命題から結論を導く直接推理と、二つ以上の命題から結論を導く間接推理がある。
三段論法は、間接推理の一種である。
帰納
個別的な命題から、そこに共通する普遍的な命題を導くこと。
帰納推理は、いくつかの個別的知識から、一般的法則を導き出す思考過程である。
演繹推理と異なり、一般的法則を導き出すときに新たな意味情報を加えることになる。
そのため、蓋然性の高い結果は得られても一義的に結論を決定することはできない。
つまり、導き出された結論はあくまで統計論にすぎない、という欠点がある。
しかし人間の知識獲得には重要な過程であり、概念を形成したり言葉を獲得したりする際に用いられ、人間の学習の基礎になっていると考えられる。
例 ①
演繹推理
前提条件: すべての人間は、いつか死ぬ
事実 : ソクラテスは人間だ
結論 : ソクラテスも、いつか死ぬ
帰納推理
ソクラテスは死んだ
アリストテレスは死んだ
プラトンは死んだ
⇒すべてに共通するのは”人間である”ということ
結論 : すべての人間は、いつか死ぬ
例 ②
演繹推理
前提条件: A社の商品はオーガニック商品だ
事実 : 商品XはA社製だ
結論 : 商品Xはオーガニック商品だ
帰納推理
商品Xはオーガニック商品だ
商品Yはオーガニック商品だ
商品Zはオーガニック商品だ
⇒すべてに共通するのは”A社製である”ということ
結論 : A社の商品はオーガニック商品だ
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