2013年2月28日木曜日
トップダウン処理 / ボトムアップ処理 top-down processing / bottom-up processing
概略
認知心理学における情報処理アプローチで、ノーマンら(Norman,D.A. & Bobrow,D.G.)によって提唱された人間の能動的な情報処理の対極的ともいえる2種類の仕組み。
トップダウン処理とは、概念駆動処理(conceptually driven processing)ともよばれ、既有の記憶に依存することが大きく、高次の水準にある概念や理論などから駆動され、入力データを予想や仮説、期待などのもとに処理していく。
仮説演繹的に文脈による期待や知覚の構えから全体を想定して、部分的な構成要素を推測していくもの。
これに対してボトムアップ処理とは、データ駆動処理(date driven processing)ともよばれ、感覚入力データ群によって駆動され、それを扱い処理するスキーマを見出し、それらのデータはより上位の概念や枠組みに取り込まれていく。
分析―帰納的に感覚レベルでの部分的情報処理から全体像を推測していくもの。
すなわち、両方の仕組みでは、人間の知識や記憶の構造体であるスキーマ群と感覚情報からのデータ群とが、相互にやり取りする空間的な場が存在することが想定されており、ここで相互の間で、比較、照合、検証などがなされ、重層的に情報処理されることが前提となっている。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿